自然と安らぎの空間を求めて ~大浜地区(大浜のアコウ・大浜海水浴場・カラリト五島列島)~
今回は、自然と自然に調和した安らぎの空間を求めて大浜地区を訪れました。
連続テレビ小説「舞いあがれ!」のロケ地で有名になった「大浜のアコウ」へ向かいました。
福江から三尾野町の交差点を左折し、富江方面に車で移動すること約10分。漁協(大浜支所)近くにあるゲストハウスの敷地内に、アコウは大きくそびえ立っていました。
古い石垣に囲まれた古民家ゲストハウス(AKO House)の外側にある緑のトンネルには、訪れた人が願いを書いてぶら下げられるよう絵馬が置いてありました。
樹齢約250年と伝えられるアコウの枝が石垣をつたい、周囲の木々に寄りかかりながら時間をかけてできあがったこのトンネルには、多くの気根(きこん:空気中に露出した根)が装飾物のように垂れ下がっていて、まるで私たちの訪問を待ちわびていたゲートウェイとしての役割を果たしてくれているかのようです。
AKO Houseの正面から撮影したアコウです。
入口に設置された木製ベンチには、敷地内への立ち入りやアコウの撮影を許可した内容のメッセージが貼ってありました。
オーナーのニコラスさんの温かい気持ちに甘え撮影準備を進めていると、ニコラスさんが出てきてくれたので、挨拶をし自己紹介しました。ご用事のためすぐに戻られましたが、温かく迎えていただいたので、心おきなくいろいろな画角から撮影を楽しむことができました。
オーナーのニコラスさん、ありがとうございました!
次は、大浜海水浴場に向かい撮影開始!
あいにくの曇り空でしたが、誰もいない砂浜には鳥の足跡だけが残っていて、静かな波音を聞きながら撮影を楽しみました。海水浴場の向かいの五島自動車学校がある一帯は、大浜遺跡であることを近くの説明板で知りました。朝鮮半島の陶磁器が出土しているので、大陸や朝鮮半島にとっては、大浜地区が交易のための五島の玄関だったことになります。私たちのなかで大浜地区のイメージが大きく変わりました。
写真には、この後訪れる宿泊滞在施設「カラリト五島列島」が映っています。
写真はレストラン棟の1階です。エントランスからそのまま奥に進むと広く見渡せる大浜の海が待ち構えています。「カラリト」の名のとおりカラリと晴れた空間が、白を基調に保たれていました。また窓の形は教会をイメージしているなど、五島の歴史がこの空間に活かされています。代表取締役の平﨑さんによると、故郷を感じいつでも戻ることができる場所としてこの建物を作ったそうです。
開放感がある空間に思わず息を飲みました。
突然お伺いしたにも関わらず、スタッフの原野さんがゲストルームを案内してくれました。
写真は、South棟のオーシャンテラスツインルームです。ドアを開けた瞬間に明るいオーシャンビューが私たちを待ちうけていました。部屋に入ってやっと手前の寝室に気づくほどの絶景に、ぜいたくな空間を感じることができました。この他、メゾネットアウトドアキッチンと呼ばれる家族や長期滞在向けの部屋は、広い階段部分も含めた贅沢な空間を、屋外のキッチンとともに楽しむことができます。
写真は、レストランで注文したショコラテリーヌです。ずっしりとした重みがある食感で、苦味やコクを感じるとともにハーブの香りと表面の塩が甘みを引き立てていました。一緒に注文したアイスコーヒーにもハーブの香りを感じたので、大浜の海とともに清涼感を演出しているのでしょうか。とてもおいしかったです。
「カラリト五島列島」は、2023年(令和5年)8月に開業1周年を迎えました。
1周年記念イベントでは、閉校が決定されていた大浜小学校のことを少しでも地域の方々の記憶に残したいと「大浜小学校展覧会」が実施されました。
私たちは、大浜小学校での写真撮影・展示を通して、このイベントの準備に協力しました。このような素敵なイベントに関わることができ、嬉しかったです。私たち総合文化部写真班にとっても、とても思い出深い場所となりました。
大浜小学校の皆さん、カラリト五島列島の皆さん、どうもありがとうございました。