富江アラカルト! ~田尾海岸・te to ba・陣屋石蔵~-1

富江アラカルト! ~田尾海岸・te to ba・陣屋石蔵~

みなさんは、福江島で2番目に人口が多い町が富江町であることをご存じでしょうか。
福江町も富江町も非常に似た地名ですが、いずれも漁業で栄えた入江(好漁場)を持っていることが、その由来になっています。
今回はそのような富江町のなかでも、田尾地区と富江地区の魅力を自然や歴史の面から発信したいと思います。

福江から三尾野町の交差点を左折、大浜海水浴場が見える三叉路を右折し富江方面に直進します。そして増田トンネルを抜けると田尾地区にたどり着きます(所要時間は約20分)。 
写真右側の砂浜に大きな岩が見えますが(写真では大きく見えませんね)、この岩が福江藩と富江藩で取り決めた藩境である「馬瀬 牛瀬」です。つまりこの岩の向こう側は富江町の風景ということになります。

この日、わたしたちはホームタウンである岐宿町から山を越えて富江町に入ったため、この場所には富江町から向かいました(所要時間は約25分)。

この写真は、福江方面からの田尾海岸です。正面奥には山焼き直前※の鬼岳がみえます。この日は残念ながら雨のため曇り空がたちこめていましたが、田尾地区は福江の風景と富江の風景の両方が楽しめる絶好の場所でした!
※2024年3月2日に山焼きが行われました。

富江から福江方面に向かって直進し、増田トンネルの手前から海岸側の旧道を通ると、白いコンクリートのトンネルがあります。海岸側の側面は、長方形の空洞が並んでいて、そこから風景をみるとまるで額縁に収められた作品のように感じることができます。
去年放映されたドラマ「ばらかもん」では、主人公の歩くシーンが撮影された場所です。ぜひみなさんも立ち寄ってみてください。

富江町の商店街に入り、富江中央公園脇のスペースに駐車して散策しました。するとリノベーションされたおしゃれなカフェを発見!お腹も空いていたのでランチをしたのが、ショップ&カフェ te to ba<手と場>さんです。店内も素敵な空間だったので、注文後、取材中の学生であることを話し、外観や店内の撮影協力のお願いをしたところ、代表の村野さんは快く応じてくださいました。ありがとうございました!

店内の様子です。手前が五島の土産品や書籍、雑貨などが販売されているショップスペース、奥がカフェのスペースになっています。代表の村野さんの話によると、柱や天井の梁があるこの空間は、かつて鰹節を販売していた店舗だったそうです。ドライフラワーで装飾されたり、座布団として生まれ変わった大漁旗がお客様をもてなしている空間は、築140年の民家と見事に調和していました。副代表の梅沢さんと共同で編集・発行された雑誌「旅と富江」には、te to baを含め、富江のさまざまな情報がたくさん掲載されているので、観光にお薦めです!

私たちが注文した「te to baのスパイスカレー」「五島美豚のこっくり丼」「五島のたまごかけご飯セット」です。コクがある味わい深いカレーも、甘辛いソースで味付けられた脂身がおいしい五島美豚も、ダシの味がとてもマッチしたたまごかけご飯もおいしくいただきました!
交流の場としても活用されているこの店舗を見学しながら、村野さんの「不便な環境だったら、(この場所に)作ればいい。」というシンプルな言葉が、とても印象的でワクワクしました。
村野さん、梅沢さん、お忙しい中私たちの取材にご対応いただき、本当にありがとうございました!

お腹を満たして最後にたどりついた場所は、富江藩の「陣屋石蔵」です。富江の商店街前の交差点を黒瀬方面に右折し、弁当店トントンの先から細い小道を歩いていくと到着します。
顧問の先生の話によると、陣屋とは城を持たない小規模の大名が設置した役所のこと。石蔵の前にある説明板によると、石蔵とは年貢となる穀物(籾・粟・麦)を貯蔵する倉庫であり、現在は倉庫の石壁が遺構として残っています。写真は、石壁の内部の様子です。幅25m、長さ9mほどの空間は、屋根がないこともありとても広く感じられました。いったいどれだけの穀物が貯蔵されていたのでしょうか。

写真映えする石壁は、私たちにとって絶好の撮影場所となりました。高さ4mの石壁には二カ所の入口と、三か所の窓があり、思わず石壁の内側に吸い寄せられてしまいました。大通りからはこの石壁は見えないので、道沿いの案内標識を見逃してはいけません。案内標識から細い小道を徒歩で1分もあれば石蔵にたどり着きます。富江藩の歴史に触れたい方はぜひお越しください!

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