ナチュラルインパクト! ~玉之浦のアコウ(県指定天然記念物)・向小浦園地(島山島)・西端の邨~
映画のロケ地としても知られている「大瀬埼灯台」のイメージが強い玉之浦町ですが、他にもたくさんの魅力あるスポットがあります。今回は天然記念物、自然公園からの景観、そして古民家カフェをご紹介します!
※写真は大山衹神社にある「玉之浦のアコウ(県指定天然記念物)」
今回もいつものとおり顧問の先生の車での移動です。福江から馬責馬場(うませんばば)の交差点を左折して福江荒川線に入ります。そこから岐宿町二本楠経由で玉之浦大宝線を走らせること約1時間で玉之浦のアコウがある大山衹神社(玉之浦町小浦)に到着しました。
車から降り、山手を歩くこと1分で玉之浦のアコウを見ることができます。
神社の鳥居の先にまるで行く手を阻むかのように大きくそびえ立っています!まるで長い間「境内の主」としてその役割を担っているかのように・・・
わたしたちは令和5年度、樫の浦のアコウと大浜のアコウを観にいきました。
3月とはいえまだ肌寒い時期の訪問ということもあるのですが、葉がほとんどない枝のおかげで樹木の圧倒的な存在感を直接肌に感じることができました。
また他のアコウとは違い、樹下はなだらかな斜面だけで何も遮るものがなく、折り重なっている支柱根が放射線状に広がっている姿は、まるで人間の血管のような躍動感を感じさせてくれました。樹上と樹下で対照的なイメージを併せ持っている「玉之浦のアコウ」・・・・こんな植物、他では決して観ることはできないと思います!
さて次に向かったのは、野生のシカを観ることができる「向小浦園地」がある島山島(しまやまじま)です。「玉之浦のアコウ」がある大山衹神社から車で少し引き返し、玉之浦大橋を渡って島山島に入り、ヘアピンカーブを左折すると、約5分で到着します。
車を停め、説明板を眺めながら向小浦園地へ向かう道の先にはフェンスが・・・そこにはシカがここから外に脱出することを防ぐために閉めてほしいと書かれていました。ここから先は立入禁止を意味するフェンスはよく目にしますが、シカを敷地から出さないため、そしてシカを観に訪れる人へ協力をよびかけるための「ハッピーゲート」をワクワクしながら開けて入園します。
果たしてシカはいるのでしょうか・・・
ここが向小浦園地の入口です。周囲は石積みで囲まれており、東屋(休憩所)やトイレ、手洗い場もあります。
残念ながらこの日はシカには出会えませんでしたが(10:15頃)、園内には多くのシカのフンが残っており、日常的にシカが訪れているようでした。
次は今回と違う時間に来てみたいと思います。
向小浦園地からは、赤灯台(玉之浦港防砂堤)を周囲の断崖と一緒に観ることができます。写真は対岸の小浦地区の様子を撮影したものですが、島山島側は褶曲した地層(五島層群)を観ることができる絶好のジオポイントです。シカの見学と併せて、次回の楽しみができました。
10:30頃、島山島をあとにしました。玉之浦から福江方面に戻る途中、少し小腹が空いたので、「西端の邨(さいはてのむら)」という古民家カフェに立ち寄ることにしました。オーナーの春日さん、井関さんの話によると、カトリック井持浦教会の隣の古民家をリノベーションして2023年8月にオープンしたそうです。
玄関でスリッパに履き替えると、玉之浦の地図と一緒に店内に並ぶステッカーやコースター、Tシャツが私たちを迎えてくれました。また天井に目を向けると、むき出しになった梁(はり)や桁(けた)がレトロな雰囲気を残しています。
オーナー自らDIYで店内を整備したそうですが、現在は奥の和室の装飾・展示方法を模索されているそうです。オレンジを基調とした店の外観と店のオリジナルロゴマークは、あたたかさや人の結びつきを意識されているように感じました。
こちらは甘辛チキンのピタパンサンドです。MFCというオリジナルフライドチキンをキャベツと一緒にピタパンで挟んだメニューです。スカッシュジュース(グレープフルーツ)、フライドポテトと一緒にいただきました。チキンの味付けがしっかりしていたため、キャベツやピタパンとの相性は抜群でした。また、ほどよい辛さだったので、小さな子どもや辛さが苦手な方でも楽しめるメニューではないかと感じました。今回はピタパンサンドを注文しましたが、薄い生地がお好みの方向けにはトルティーヤサンドもあります!
帰り際、玉之浦の景色を見渡せる御岳登りを薦めてもらいました。次の玉之浦訪問の楽しみにしたいと思います。
オーナーの春日さん、井関さん、ありがとうございました。また伺わせていただきます!