五島列島・五島市にほたるを見に行こう
日本の初夏の風物詩「ほたる」。五島列島(通称:下五島)では、5月下旬ごろから、ゲンジボタルとヒメボタルが幻想的に舞い始め、そこはまるで別世界に迷い込んだよう。しかし、ほたるは繊細であるがゆえに、条件が揃わないと闇夜に漂う神秘的な光の舞いを見ることができません。気になる鑑賞スポットやほたる観賞時のマナー・注意点などを確認してから出かけましょう。
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福江島に生息するほたる
日本には約50種類のほたるがいますが、五島列島・福江島で見られるのは、ゲンジボタルとヒメボタル。鑑賞に出かける前にこの2つの種類のほたるの特徴や違いについて確認してみましょう。
【ゲンジボタル】
体長:約15mm
光り方:強い光を1~2秒おきに出す。他のほたるより体が大きい分、光も大迫力。
棲んでいる場所:水がゆるやかに流れるきれいな小川など。
鑑賞期間:5月下旬~6月下旬
【ヒメボタル】
体長:約6~9mm
光り方:0.5~1秒おきにフラッシュのように点滅する。ゲンジボタルより弱い光。
棲んでいる場所:水中ではなく陸地で幼虫期を過ごし、平地から高い山地まで分布している。
「森のほたる」と呼ばれることも。
鑑賞期間:5月下旬~7月下旬
ほたるが多く飛ぶ気象条件は、気温が20度以上で湿度が高い日、曇っていて風のない夜です。雨上がりや雨が降る前でムシムシとしている日はオススメです。また、ほたるの活動時間のピークは日没から2時間後といわれています。おおむね19:30ごろから徐々に飛び始め20:00~21:00の間が活動のピークとなるでしょう。
ほたるが光るのはなぜ?
ゲンジボタルの場合は、卵・幼虫・さなぎ・成虫と一生を通じて光を発します。成虫が光る最大の理由は、オスがメスにプロポーズをするため。日が暮れるとオスはいっせいに飛び始め、光っては消すという点滅をくり返します。一方、メスは葉の上などで光って、オスに自分の存在を知らせます。
かたや、卵・幼虫・さなぎが光る理由は、外敵に対する警告のためといわれています。一説では、ほたるの体内には有毒な物質があり、食べても美味しくないことを外敵に知らせるためだとか。
ほたる鑑賞時の注意点
①虫よけスプレーの使用を控えましょう。
ほたるも虫の仲間のため、虫よけスプレーが苦手です。
②車で観察場所に乗り付けるのはやめましょう。
1年で1番大事な繁殖期です。車は少し離れたところに停めて歩いて見に行くのがマナーです。
③草むらに入らないで!
草むらには、マムシやマダニがいることも。蚊の対策を含めて「長袖・長ズボン」で鑑賞し肌の露出を極力さけましょう。
④懐中電灯等の照明は控え、静かに鑑賞しましょう。
ほたるは強い光を嫌います。強い懐中電灯やスマートフォンの照明などの光を当てると、パニックを起こし死んでしまう場合もあります。自分の足元を照らすだけにし、ほたるに光を向けないようにしましょう。また、懐中電灯の発光部に赤いセロファンを巻くなどして、ほたると他の鑑賞者にやさしい光を作るようにしましょう。
⑤採取せず鑑賞のみにしましょう。
ほたるはとてもか弱く、寿命は1週間ほどしかありません。人が触るだけで多くのストレスを与え寿命を縮めてしまいますので、手に取るなどの行為は控えましょう。
【福江エリア】
福江島の玄関口「福江港ターミナル」と「五島つばき空港」があるエリア。
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上大津町・五社神社
多く見られるほたる:ヒメボタル
鑑賞期間:5月下旬~7月下旬 -
平蔵町・大蔵川 木の口バス停側
多く見られるほたる:ゲンジボタル
鑑賞期間:5月下旬~6月下旬
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奥浦小学校側 前田川河川公園
多く見られるほたる:ゲンジボタル
鑑賞期間:5月下旬~6月下旬 -
木場
多く見られるほたる:ゲンジボタル
鑑賞期間:5月下旬~6月下旬
【岐宿(きしく)エリア】
福江島の北部に位置、遣唐使船が日本で最後に寄泊したといわれるエリア。
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浦の川ダム河口
多く見られるほたる:ゲンジボタル
鑑賞期間:5月下旬~6月下旬 -
巖立神社
多く見られるほたる:ヒメボタル
鑑賞期間:5月下旬~7月下旬
【玉之浦エリア】
福江島の西端に位置し、壮大で風光明媚な自然が特徴的なエリア。
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中須川 上の平
多く見られるほたる:ゲンジボタル
鑑賞期間:5月下旬~6月下旬 -
小川地区・小川川
多く見られるほたる:ゲンジボタル
鑑賞期間:5月下旬~6月下旬
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中須川ほたるの里
多く見られるほたる:ゲンジボタル
鑑賞期間:5月下旬~6月下旬 -
【その他エリア(二次離島)】
福江港ターミナルから高速船で往来するエリア。
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久賀島 ホタル橋
多く見られるほたる:ゲンジボタル
鑑賞期間:5月下旬~6月下旬 -
奈留島 江上教会前水路
多く見られるほたる:ヒメボタル
鑑賞期間:5月下旬~7月下旬
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舅ヶ島
多く見られるほたる:ヒメボタル
鑑賞期間:5月下旬~7月下旬 -
奈留島 田岸道路際
多く見られるほたる:ヒメボタル
鑑賞期間:5月下旬~7月下旬
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