大手企業マネージャーから経営者まで!五島ワーケーション参加者の感想-1

大手企業マネージャーから経営者まで!五島ワーケーション参加者の感想

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「部活」のように人と深く繋がる「ワーケーション」単なるwork+vacationではない

只熊憲治さん(40代、大手自動車メーカー勤務、マネジャークラス)


実は、私、五島出身なんです。でも、自分が育った場所について何も知らないな、と思って前から気になっていたこのワーケーションイベントに参加してみることにしました。滞在期間は8泊9日で長めに設定し、年休を利用して来島しました。実際には上司も「行っておいで!」とOKしてくれていたので、リモートワークを活用しての滞在も可能だったと思います。

仕事で「社会課題解決につながる新規事業」を生み出す部署にいるので、五島のように少子高齢化が進行し、さまざまな社会課題を現場で感じることができる場所は、本当に「学びの多い場所」でした。一言で社会課題と言っても、幅が広く、根が深く、複雑に絡み合った課題のため、もっと深く向き合い、現場を知るべき、と考えていました。こうして実際に現場を見学し、同じような課題意識を持っているビジネスパーソンとダイアローグ(対話)できたことは非常によい機会でした。思考が深く、クリアになっていく感じですね。みんな知的で素敵なメンバーだったので、今後も繋がり続けて意見交換や交流を続けていきたいです。心底、実りのある時間でした。

企業はビジネスの観点から新しいサービスやプロダクトを生み出し、社会課題に取り組んで、それを持続的な活動にしていくわけですが、実際の地域には、日々そこに住まい生活している地域の皆さんがいらっしゃいます。その方々のリアルを知らずに一企業として「社会課題を解決しよう!」と叫ぶのは安っぽく聞こえちゃうな、と反省した部分も多々ありましたね。やっぱり「きれいごとじゃないよな」と。同時に、どのようにすれば、この素晴らしい豊かな空間を保ち、そこに住まう人・関わる人が幸せを感じ、みんなが“自分らしくよく生きていける”ためにはどうしたらよいのだろう?という問いをあらためて考えました。これはずっと考えていくことですね。

ふるさとである五島を回れたのも本当によかったです。知らない場所、訪れたことのない場所がたくさんありました。クリスチャンの歴史のことも学びました。豊かな海に囲まれながらも、リゾート地のような派手さはあまりなく、クリスチャンの歴史や素の自然などを感じられる、独特の土地の魅力がありますね。
10日ほどの滞在を改めて振り返ってみて思うのは、ワーケーションイベントの参加者同士で、一緒に新鮮な体験をして、それについて語り合うことで思考を深め、繋がれたことが何よりの収穫でした。短い時間だったのに凝縮された時間で、なんだか「高校の部活仲間」のような絆が生まれました。「ワーケーション」は単なるwork+vacationではないですね。

離島だからこそ学べる多様な「生きる力」ーー「豊かな生き方」と「いい友達」と出会えました。

T.Aさん(40代、大手飲料メーカー、シニアマネージャー)


今年(2022年度)は、実は2回も五島のワーケーションイベントに参加しました。1回目は10月の「焚き火ワーケーション」に。2回目は1月の「2040年の日本を体感しにいこう。」に。秋は、過去に会社のCSR事業で関わった五島の元高校生を再訪したことがきっかけでした。GWC(五島ワーケーション・チャレンジ)は、参加者同士が積極的に交流しやすいように設計されているので、一人でも気軽に参加しやすいのがありがたかったですね。季節もいいので、20年勤続の休暇を1週間取得してゆっくり滞在しました。

冬は、秋と違って訪れづらい季節ですが、企業人として、また今を生きる人間の責任として向き合わなくてはいけない社会課題がたくさんあると感じており、そのインプットの機会として「本気の社会科見学」というコンテンツに魅力を感じました。ぜひ、いろんな社会課題を現地で体感してみたいな、と時間を置かずに再訪してしまいました。会社でさまざまなプロジェクトに関わる中で「体感値の尊さ」は身に染みていたので、きっと自分の中で響くものがあるだろう、と。

滞在中は、他の参加者の方、ゲストの方、そして地域の方とたくさん交流して、多様な「生きる力」を学びました。それぞれに「豊かな人生」を送られていて、自分自身もこれから新しいことにチャレンジしていきたいな、という気持ちが高まりました。食事をしている時など、滞在中の「オフの時間」にも、参加者同士で「次の人生どうする?」といった、日常生活ではなかなかしない「深い話」ができて刺激になりましたね。

五島という場所は、正直便利な場所とは言えず、行くのが大変なので、実際にワーケーションをしに来た方は、エネルギッシュで前向きな方が多い印象です。それもあり、滞在を通して「いい友達」ができました。

結果的に「会社から派遣される」という形ではなく、休暇を取得してあくまで個人で参加したのはよかったかもしれません。企業の枠に囚われずに、視野を広く持ちながら多様な方々と気軽に交流することができたからです。こういう体験を、他の会社員の方にもしていただきたいな、と思います。

子どもはキャンプ、親は「本気の社会科見学」ーーそれぞれに五島でしか味わえない充実した時間に

見海顕治さん(50代、不動産業、経営者)


きっかけは、妻がSNSで流れて来たGWCの投稿を観て、私の事業のヒントがあるのでは、と勧めてくれたことです。
加えて、野外教育のプロ集団sense of natureさんによる「こども秘密基地キャンプ」もあると分かり、小学生の娘に聞くと「行きたい」と即答されたので、参加期間は7泊8日にし、子どもは思い切って学校を休み、私は会社の予定を調整してテレワークをしながら滞在することにしました。

日頃、不動産業に携わる中で事業として山林の活用に取り組み始めていたので、もともと「日本の社会課題」には興味がありました。社会見学4日目のテーマがちょうど「森林保全・林業」だったので、事業に活かせるヒントが見つかるのではないか、と。

実際に連日さまざまな社会課題について座学・フィールドワーク・ダイアローグ(対話)を繰り返す中で、事業に関するアイデアが前進していきました。どんな技術が活かせそうか、そのためにはどんな人材とパートナーシップを結ぶのがいいかなど、具体的な「次の動き」を考え始めました。また、これからどんどん進んでいく日本の人口減少を常に意識するようにもなりましたし、森林以外の地方の不動産物件についてもさらに関心が高まりました。

やはり、本やテレビを通じて得られる情報って限られているんだな、と痛感しました。現場で体感できたことが本当によかったです。物事には「都会から見る理論」と「地域から見る議論」の両方があり、それぞれに正しさがあり、簡単にはいかないですよね。

これからも日本の状況は深刻になっていくと思いますが、その中でも情熱を持って解決に向けて行動できる人は出てくるはずです。その意味でも、今回のような「体感を通じての学び」を経験する人が増えていくのはいいことではないでしょうか。

最後に、GWC参加のきっかけとなった「こども秘密基地キャンプ」には、娘を5日間の通しで参加させました。広大な雑木林を自分たちの力でゼロから開拓してベースキャンプを作り、最後に1泊2日のキャンプをするという内容で、娘に「達成感」を味わって欲しいな、と。結果的に娘にとってもいい経験となって満足しています。

社会課題を悲観しすぎずに前向きに捉えていくーー
思い切って社外に出てこそ得られたポジティブに考えるエネルギー

高橋 奈穂さん(30代、大手印刷会社勤務、新規事業開発担当)


社会課題を解決する新規事業部に所属していることもあり、今回のGWC(五島ワーケーション・チャンレジ)には、会社に研修申請を出して参加しました。
2022年度は夏・秋・冬の年3回開催されたそうですが、私が参加したのは冬の「2040年の日本を体感しにいこう。人口の減少の中に『希望』を見出す本気の社会科見学」というテーマの回です。

普段の仕事の内容とピタリとあう企画だったので、会社からは「ぜひ行っておいで」と全面的に応援してもらいました。未来の社会におけるビジネスを考えるにあたり、論文やデータは日常的にチェックしていましたが、「実際に何が起きるのか?」のリアルを知る機会はなかったので、そこをとにかく学びたいという気持ちが強かったです。

また、五島市のワーケーションの取り組みは以前から知っていたので、上記以外にも、社外の方と交流する機会を持ったりして、単なる「旅先でのリモートワーク」に終始しないインプットの時間にしたいなと考えていました。実は、「島」に興味があり沖縄も検討していたのですが、企画自体の魅力に押されて五島を選択しました。

実際に現地を訪れてみると、学ぶことは本当に多かったです。特に「ミクロの視点」。ビジネスパーソンは「マクロの視点」は割と持っているのですが、地域で暮らしている市民の皆さんの「ミクロの視点」を持つ機会がなかなかありません。その意味で、「ミクロ」を見ることの大切さを痛感しました。その一方で、自分と同じように企業で新規事業に関わるビジネスパーソンの皆さんと話す中で、社内では得られない視点が持てたのもよかったです。

加えて、「会社」という枠組みを超え、この人生を通じて自分は何がしたいのか?という問いと向き合いたいと思いました。五島の滞在はとても楽しかったですし、エネルギーをたくさんもらえました。たくさんの社会課題に直面しながらも、悲観せずにポジティブに考えられるという姿勢にも力をもらいました。

思い切って「遠く」に出かけてみると発見が多いですね。東京や大阪といった都市部から離れた「国境離島」だからこそ得られた経験がありました。

ビジネスパーソンとして予測不可能な「未来」を設計するための体感値が得られた

丹羽岳志さん(50代、大手医薬品メーカー勤務、経営企画部、マネージャークラス)


50歳になり、これまでの仕事以外の「新しいつながり」が欲しいなと感じて五島市のワーケーションイベントに参加しました。
私の友人の一人に、会社員をやりながら、地域との関わりや連携をフィールドとして、ダブルジョブをしている人がいます。その人から、これからの働き方やキャリアを考える上で、本業とは少し異なるフィールドに踏み込むことでしか得られないインプット(その人は、それを“裏山散策”と呼んでいる)ができる場所を持っていることが、自分だけでなく、会社にとってインプットの機会と新しい発想の源泉を豊かにすることにつながる、という話を聞き、自分も”裏山散策”ができる場所を作ろうと常々考えていました。

ワーケーションには、1週間の有給を取得して参加しました。今回は子どもと妻は残して単身で来島しました。平日月〜金は、「2040年の日本を体感しにいこう。」というコンセプトの社会科見学ツアーに連日参加し、少子高齢化で国内有数の課題先進地域となっている国境離島のリアルをあらゆる角度から学びました。参加されていたメンバーも、自分と同じように企業の経営企画や新規事業に関わるビジネスパーソンが多かったので、とてもいい交流となりました。

滞在を通して、一企業人として、「20年後の社会」を考えるのに必要な貴重な体感値が得られたと思います。ゲストも素敵な方が揃っていたので、普段なかなか話す機会がないようなメンバーと深く語り合えたのがとてもよかったです。当初から「人脈づくり」が一つの重要な目的でしたが、それをちゃんと果たせましたね。今後、仕事でも活かしていきたいな、と帰ってから早速動いています。

全般的に、変に予習をせずに五島というフィールドに飛び込んでみたのがよかったです。知的好奇心の赴くまま豊かなインプットを得て、感性で打ち返してみる。その経験が、「予測不可能」と言われるこれからの世界で重要になってくるのではないでしょうか。

会社に所属しながらも、外の世界の人と交流していくことは改めて大切だな、と痛感しました。それが、人と人を繋ぐこと、会社と会社を繋ぐことになるからです。私のような企業勤めのビジネスパーソンにこそ、五島のワーケーションのような”裏山”で、ユニークな人材と関わり、感性で考える体験をたくさん積んで欲しいですね。

 

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