魅力あふれる地方移住!移住先選びのポイントとおすすめ都市ランキング

リモートワークが当たり前になった昨今、オフィスへ出勤しなくても、ましてや日本にいなくても、オンラインで簡単に繋がれるようになりました。物価の高い都市部に住まなくても仕事や勉学に励める環境になりつつある今、地方移住に注目が集まっています。

都市部からの移住を検討している方の中には、リモートワークで仕事はできるが、知らない土地へ移り住む事に不安を感じる方や、そもそも候補地を探すにはどうすべきか決めあぐねている方もいらっしゃるかもしれません。


この記事では地方移住をするメリット・デメリット、移住先選びのポイント、そしておすすめの移住先をランキング形式でご紹介しています。

魅力あふれる地方移住!移住先選びのポイントとおすすめ都市ランキング

地方移住をするメリット

まずは地方移住をするメリットについてご紹介していきましょう。

美しい自然に囲まれてのんびり暮らせるイメージがありますが、実際に地方移住を実現された方はどのように感じているのでしょうか。

意見の多かった3点を解説します。

都市部と比較すると土地代や家賃が安いので固定費を低減できる

地方移住は都市部での生活と比較し、家賃などの固定費が大幅に低減できます。

試しに東京23区内と福岡市を例に挙げて比較すると、賃貸物件の家賃の差は以下の通り。


間取り
東京の平均家賃
福岡の平均家
ワンルーム~1K
74,900円
43,900円
1DK~2DK
117,100円
63,300円
2LDK~3DK
164,300円
69,200円


福岡市は地方のでも大規模で人口も多く都会的な都市ですが、東京と比較すると大幅に安くなります

例えば福岡市まで車で1時間程度田舎へ行くとその家賃は更に安くなり、ワンルームなら30,000円程度、ファミリー向けのアパートや一戸建てでも40,000~50,000円程度でお部屋探しが可能です。

土地や売家の価格も都市部と比較すると格安ですので、空き家を購入し、自分好みのお家へとリフォームすれば、都市部とよりも低コストで夢のマイホームを手に入れる事も可能です。

自然に囲まれてのんびり暮らせる

地方移住の最大の魅力とも言えるのが、都市部では触れられないような大自然に囲まれてのんびり暮らせるという点です。

地方での時間は都市部と比較してのんびりしていると感じる方が多く、そののんびりとした感覚から、心に余裕が生まれます。

海や山という豊かな自然に囲まれている為、休日はキャンプや海水浴などに出かける事ができるので、屋外での健康的なアクティビティが好きな方は特に魅力を感じられる環境と言えるでしょう。

また、子育て世帯にとっては、都市部ではなかなかできないこのような自然とのふれあい体験をお子様と気軽にできるのが魅力です。

地場の美味しい食材が安価に食べられる

海や山に囲まれた地方では農業や漁業などの一次産業が盛ん。

そのような地域では、採れたての農作物や海産物を安い価格で手に入り、中には都市部には流通していない希少な食材もあります。地場の食材を安価に手に入れられるというのは金銭面的な部分だけでなく、「産地が分かる」「生産者が見える」という安心感も同時に得ることができます。

たまにはご近所さんからお裾分けを頂く場合もあるかもしれません。

畑付きの借家を探して本格的な家庭菜園を始めてみるのも良いですね。

地方移住をするデメリット

計画段階では良い面ばかりが見えてしまいがち。

良い面もあれば悪い面もあるということを知るために、デメリットも以下で3点ご紹介します。


公共交通機関が無く、車移動がメイン

都市部では当たり前の電車やバスなどの公共交通機関は、地方ではあまり発達していない場合が多いです。あったとしても、1時間に1、2本程度で最終便も早い為、日常的に使う場合に利便性が高いとは言えません。毎日の移動は車がメインになりますので、移住前の免許取得と車の購入は必須です。

運転が嫌いな方や苦手な方は、最初のうちはストレスを感じてしまうかもしれませんが、都市部と比較すると交通量が少なく道路も複雑ではないので、慣れてしまえばこちらのもの。

不安な方は移住候補地へ赴いた際にレンタカーで移動してみると良いでしょう。


虫やヤモリが頻繁に出る

山や海に囲まれている為、人間以外の生物の生息率も上がります。したがって、虫やヤモリなどに遭遇する確率も上がり、自宅の中に出てくることももちろんあります。毎日の事なので、すぐに慣れるとは思いますが、これまで田舎で暮らしたことのない方にとっては高いハードルになる可能性がありますので、本当に大丈夫かは移住前にじっくり検討するのがおすすめです。

一方で、子育て世帯の場合は、セミやカブトムシの採集や飼育を通して、自然の摂理や命の尊さなどを教育できる環境とも言えます。


物価は安いが給料も安い

メリットの面では「家賃や土地代が安く、固定費の低減が可能」と話しましたが、地方は都市部と比較すると収入も減ってしまいます。

その一方で、物価も安く全体の生活コストは下げられるため、ちゃんと働けば生活が苦しくなる可能性は極めて低いです。

しかし、生活コストと固定費が低減できる分、自由に使えるお金が増えるという考えでいると、想像と違うと感じるかもしれません。移住前の仕事を移住後もリモートで行うという方は特に影響がありませんが、移住先で再就職を検討している方は、就業後の収支計画をある程度立てておく事がおすすめです。


地方移住先の選び方 押さえておきたい5つのポイント

メリットとデメリットを把握したら、次は移住先選びの際に参考にしたいポイントです。

既によく知る土地や、自分の気に入っている場所に住むのが良いですが、基準が無いと決めかねてしまいますよね。

以下で移住先選びの際に押さえておきたい5つのポイントをまとめました。

自分が住みたい場所が既にある方は以下の点を参考に、安心して住めるかどうかを判断するのが良いでしょう。

都市部・本土からのアクセス

地方移住の場合に確認しておきたいポイントのひとつは、都市部や本土からの交通アクセスです。

交通の便が良いのはもちろんなのですが、何通りかのアクセス方法があるかという事に焦点を当てて確認しておきましょう。

災害の多い日本では台風や洪水などが毎年何度も発生し、特に地方では土砂崩れなどの大きな被害も毎年報告されています。

地方と都市部を繋ぐ交通手段が1通りしかない場合、避難や救助が遅れる、物資が届かないなどという問題に直面する可能性があります。

災害時のリスクヘッジのひとつとして必ず確認しておきたいポイントです。


災害時のリスク・過去の災害

上記に付随し、過去の災害事例や一年間の降水量などの確認もお忘れなく。

台風の通り道になっているような地域だと、豪雨に見舞われ、仕事に行けない、自宅が損傷するなど、毎年のようにそのリスクと向き合いながら生活しなければなりません。自然災害の多い日本では過去の統計だけでは判断できないさまざまな災害がこれからも訪れるため、どこに住んでいても同じようなものなのですが、頻度のより低い地域を選ぶというのは忘れないようにしたいところ。

尚、地震などの歴史的な大災害があった都市は、復興のタイミングで街が新しくなり、災害に耐えられる強い街へと進化している場合が多いです。


物価や仕事の有無

デメリットの項目でもお話ししましたが、移住後の収支のイメージは移住前に必ず確認しておきたく、その一環として移住前に物価や仕事の有無をチェックしましょう。移住先で再就職を検討している方は、できれば移住前に就職先を確定させるのが無難です。労働人口が少なく、選ばなければいくらでも働き口があるようなイメージが強いのですが、移住希望者に人気の自治体の場合は、有効求人倍率が低い場合もあります。

物価のチェックは現地のスーパーやドラッグストアなど訪れ、自身が住んでいる場所と比較するのが一番わかりやすいです。


医療機関・教育施設の有無

生きていく上で、病気や怪我は切っても切り離せない事。自身やご家族に何かあった時の為にも、医療機関の確認は必須です。

小さな自治体や本土から離れた離島の場合、街の医療機関は小さな問診所のみという場合もあります。可能であれば複数の病院やクリニックがある場所や、総合病院がある場所などを選びたいところ。

子育て世帯の場合は教育機関の選択肢が充実しているかもポイントです。

地域の風習や地元の人々

同じ日本国内といえども、文化や慣習は地域によってさまざま。外からの移住者であっても地域の慣習に倣うことが必要です。また、地方では昔の日本らしいご近所付き合い文化が残っている場所が多く、隣近所と家族や親戚のような付き合いができるのが魅力のひとつ。

一方で、その地域の慣習に倣えない方やご近所付き合いが出来ない方はそのコミュニティの中で孤立してしまう可能性もあります。

地域の慣習や、ご近所さんの雰囲気などの情報収集は、自治体の移住支援団体に事前に聞いてみたり、先輩移住者に直接聞いてみたりするのが良いでしょう。

移住におすすめの街ランキングTOP5

以下は前述のポイントを踏まえた上でおすすめできる地方都市です。

人気の移住先になるので、県外からの移住者も多く、移住者同士のネットワークがあるのも魅力です。

ランキング形式でご紹介していきましょう。


5位:石垣島(沖縄県)

沖縄県石垣市に属する離島、石垣島は本土からの観光地としても人気の高い離島です。

美しい海だけでなく山間部もあるため、海も山も両方楽しめるのが魅力のひとつ。旅行者が多いため、観光業やサービス業も盛んです。長期移住者の就職先はもちろんですが、所謂「リゾートバイト」という形での短期お試し移住のような体験もしやすいのがポイント。仕事をしつつ、休日はマリンアクティビティを楽しみたいという方には理想的な移住先です。

しかし、台風の多い季節は海が荒れ、交通機関もストップしてしまうことが多い点は懸念材料のひとつと言えます。


4位:辰野町(長野県)

長野県に位置する辰野町は、首都圏や中京圏から2~3時間でアクセスできる環境にあるのがおすすめポイントのひとつです。町内にはJRの駅が6駅あり、車が無くてもある程度の移動ができます。

県内には日本を代表する山々があり、程よく便利な環境に身を置きながらも気軽に大自然と触れ合えるというのが人気の理由のひとつと言えるでしょう。

医療機関や、教育機関も複数の選択肢があり、子育て世帯の移住者にも注目される自治体のひとつ。

しかし、冬場は寒さが厳しく雪もたくさん降り積もるので、寒さが苦手な方は選択肢から外れてしまうかもしれません。


3位:淡路島(兵庫県)

淡路島は兵庫県に位置しており、数ある瀬戸内海の島々の中でも最も大きな離島です。

橋が繋がっているので、本土側、四国側へのアクセスが良好で、車があればかなり利便性の高い生活を送ることができるでしょう。

また、瀬戸内海は周りにたくさんの島があるため、地震発生時の津波リスクが低いと言われています。

求人が多く、子育て世帯向けの支援制度も充実している事から、移住候補地として人気の高い自治体です。


2位:三島市(静岡県)

静岡県は首都圏からの移住先として人気が高く、中でも立地の良い三島市は特におすすめです。

品川までは新幹線でたった37分ですので、リモートワークや再就職などという選択肢を取らずに、これまで通り通勤する事も視野に入れながら移住計画を立てる事ができます。

「水の都」と呼ばれる三島市は、市内各所に富士山から流れてきた美しい水と豊かな自然と触れ合える場所があり、お子様の成長環境としても抜群です。

首都圏からの移住者を支援する制度も充実していますが、首都圏に仕事を残す場合は、国の移住支援の対象外になってしまうので注意が必要。


1位:五島市(長崎県)

長崎県の五島列島の中で最も大きな3つの島を含む五島市は前述の5つのポイントが総合的に当てはまるバランスの良い自治体です。

ビーチリゾートの代表格である沖縄の離島とも遜色ない、日本有数の美しい海があり、尚且つトレッキングやサイクリングにおすすめの緑豊かな山々もあります。

繁華街は程よく発展しており、医療機関や教育機関の選択肢ももちろんあり。

島内には歴史的に重要な文化財が多く残っているという環境で子育てができるのも魅力です。

今回一位に選んだ五島市については、その魅力を次の項目でまとめました。

1位の五島市は移住先としてのバランスが良い都市

上記のランキングで1位に選んだのは五島市。長崎県にある五島列島の中で最も大きな3つの島を有する都市です。

前述の5つのポイントをバランスよく押さえているのが1位の理由のひとつ。

日本有数の美しい海と緑豊かな山々に囲まれた環境はまさに「田舎暮らし」のイメージにぴったりです。

更に五島市は、世界遺産の一部として登録される重要文化財が数多くある点や、スマートアイランド構想など独自の最先端な取り組みを行っているなど、豊かな自然以外の魅力も豊富で、子育て環境としても魅力的な部分が数多くあります。

島の中心部には病院や教育機関、スーパー、飲食店なども揃っており、程よく利便性も保てるのは移住後も安心できるポイントでと言えるでしょう。

歴史的に重要な文化財を数多く有する五島は、以前から旅行者が訪れる都市でしたが、2022年のNHK連続テレビ小説の舞台になった事で、旅行者数は増える見込み。

今後は観光・サービスなどの業種での就職先も増えそうな予感です。

まとめ

この記事では地方移住をするメリット・デメリット、移住先選びのポイント、そしておすすめの移住先をランキング形式でご紹介しました。

事前に下調べをおこない、ある程度の候補地が絞れたら、最後はお試し移住をしてみましょう。

実際に住むように滞在する事で、より一層地方移住のイメージが湧きやすくなります。

この記事があなたの地方移住計画の後押しとなれば嬉しいです。

備考

更新日:2024年8月20日


【監修】

五島市UIターン相談窓口スタッフ(長崎県五島市地域振興部地域協働課移住定住促進班スタッフ)

移住者も地元出身者もいる「五島市UIターン相談窓口」スタッフは、以下の4人。

*移住支援員…2018年に東京都からIターン

*移住支援員…2006年に結婚を機に、長崎県長崎市からIターン

*移住支援員…約17年間島を離れ2004年にUターン。福岡、広島在住経験あり

*職員…生まれも育ちも五島列島福江島。6年間だけ島を離れ、2002年にUターン

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