五島列島ジオパーク（下五島エリア）のスケールの大きさを「福江島玉之浦」で実感！～大瀬崎編～

2023.03.24
2022年（令和4年）1月に五島列島ジオパークとして下五島エリアが認定されました。
「島山島」に続いて、「五島層群」の地層が見られる五島列島福江島玉之浦の「大瀬崎」に取材に行きました！

特集INDEX

写真班の先輩おすすめの場所「玉之浦の大瀬崎」
大パノラマの大瀬崎展望台からの眺め！
見えた！白亜の灯台「大瀬埼灯台」
いよいよ大瀬埼灯台に向けて出発！
灯台のある場所からの景色
そして、これが噂の奇跡の小岩！
夕暮れ時の大瀬崎、光の中で。
先輩が撮影した大瀬崎の写真を紹介します。
特集記事一覧

写真班の先輩おすすめの場所「玉之浦の大瀬崎」

前回の記事で、「五島層群」の様子を観察できる玉之浦エリアの島山島（しまやまじま）についてご紹介しましたが、今回は大瀬崎についてご紹介します。

大瀬崎は、福江港や五島つばき（福江）空港から、車で1時間ほど走った玉之浦にあります。
大瀬埼灯台は、映画「悪人」のロケ地となっています。主演の妻夫木聡さん、深津絵里さんが映画のラストで訪れる場所です。また最近では、連続テレビ小説「舞いあがれ！」でご存じの方も多いと思います。
総合文化部写真班の先輩が人生観が変わるくらいのおすすめの場所と教えてくれた「大瀬崎」！
どんな場所なのでしょうか。

大パノラマの大瀬崎展望台からの眺め！

大瀬崎の第1展望台（灯台を見るための展望所）からの眺望は圧巻でした。どこまでも限りなく広がる東シナ海。青い空に浮かぶ白い雲。福江島の山々の緑とシマシマの地層。どこを切り取っても絵になる、そんな眺めで、とても感動しました。

※第1展望台までは車でアクセス可能です。

見えた！白亜の灯台「大瀬埼灯台」

たくさんの椿が自生する岬の先に真っ白できれいな灯台「大瀬埼灯台」が見えました！
先輩方が「人生観が変わる！」と言っていた意味がわかるくらい、海と島、自然の大きさに、心が揺さぶられるような景色でした。

いよいよ大瀬埼灯台に向けて出発！

大瀬埼灯台への遊歩道の出発地点からいよいよスタートです。
あの灯台のある場所からの景色はどんな景色なのだろうと期待に胸が高まります。下り坂の多い木々に覆われた遊歩道を歩き、30分くらいかけてようやくたどり着きました。

灯台のある場所からの景色

海も空も広く、五島の大地「五島層群」も大迫力。垂直に近い角度で平行に分布した粗粒玄武岩の貫入岩。その貫入岩にぶつかる波の音とキラキラ輝く水しぶき。そこに立つ灯台も、展望台のある場所から見るとポツンと立っている感じでしたが、近くで見るととても大きく立派で、かっこよかったです。

そして、これが噂の奇跡の小岩！

先輩から「大瀬埼灯台まで行ったら、この写真のような奇跡的な小岩があるから見つけてみて。」と教えてもらいました。私たちも見つけることができました！
ぜひ大瀬埼灯台に行った際は、皆さんもこの「奇跡の小岩」を見つけてください！

この写真は、第12回惑星地球フォトコンテストというジオフォトとしては最高峰のフォトコンテストの中高生部門で入選した作品です。日本地質学会の学会誌の表紙にも使用された作品です。
「惑星地球フォトコンテスト」の公式ホームページには、先輩の作品解説や審査員の方のコメントが掲載されています、ぜひご覧ください。

第12回惑星地球フォトコンテスト入選作品

夕暮れ時の大瀬崎、光の中で。

大瀬埼灯台のある場所で、写真を撮ったり、水平線を眺めたりしているとあっという間に時間が過ぎてしまいました。夕焼けに染まる灯台のある景色も、東シナ海に沈む夕日もとても美しかったです。

帰りは歩いて40分くらいかかりました。行きは下り坂ばかりだったのであまり負担は感じませんでしたが、下れば、上らなければならず…帰り道は少しハードな道でした。
ですが、美しい景色の中で、友達と一緒に写真を撮りながらの道のりでとても楽しかったです。少しハードなことも、豊かで美しい環境の中で友達と一緒なら乗り越えられる！そんな風に思えた「大瀬崎の旅」でした。

大瀬埼灯台

先輩が撮影した大瀬崎の写真を紹介します。

この記事のトップ画像は、大瀬崎への取材を薦めてくれた先輩が撮影した「光芒に照らされて」という作品です。この写真がとても美しく「大瀬崎に行ってみたい！」と心から思ったことを思い出します。

この写真について、先輩からコメントをもらったのでご紹介します。
『西海国立公園に指定されている五島列島福江島大瀬崎の展望所から撮影しました。雲間からさしこむ光によって照らされる東シナ海と大瀬崎の風景がとても美しかったです。この大瀬崎では、約2000万年前に大陸から流れてきた砂や泥がたまった五島層群という地層が断崖をなしています。また、ハチクマなどの渡り鳥は、約700km離れた大陸を目指して、ここから飛び立っていきます。遠く離れた大陸との繋がりを感じられる大好きな場所です。』