【五島(福江島)】離島の古民家一棟貸し宿で、土地の文化と暮らしを楽しむとびっきりの滞在を-1

【五島(福江島)】離島の古民家一棟貸し宿で、土地の文化と暮らしを楽しむとびっきりの滞在を

画像:五島氏庭園・心字が池

最近、新たな旅の滞在スタイルとして人気を集めているのが、一日一組限定の「一棟貸し」の宿。
五島列島・福江島にもそんな一棟貸しの宿が増えてきていますが、今回はその中でも、今年(2022年8月)オープンしたばかりの「菜を(なを)」に宿泊してきました。築100年を超える古民家を改修した宿は、中も外も、ひとつひとつの調度品も、とってもおしゃれでハイセンス。(とっておきのお宿すぎて、ほんとうは教えたくないくらい!)五島の自然や暮らしを今までよりもっともっと身近に感じられる一棟貸しの宿で贅沢な旅を過ごしてみてはいかがですか?
今回は、「菜を(なを)」を拠点にめぐる、五島の文化と自然を楽しむ一泊二日の旅プランをご紹介します!

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旅の始まりは「五島氏庭園・心字が池」から

「菜を」のInstagramで紹介されているのを見て、今回の五島旅行で絶対に訪れたかった「五島氏庭園・心字が池」。
五島の歴史や文化、自然について知れるスポットで、みんなにおすすめしたい場所です。うつくしい日本庭園を実際に歩きながら鑑賞した後は、案内を聴きながら屋敷内を回ることもでき大満足。きれいな海やキリシタン関連遺産だけではない、優れた日本文化や伝統が残された五島を知ることができますよ。
場所は、福江港から車で約5分、福江空港から車で10分ほど。入園料は大人800円。(値段以上の価値ありです!)

樹齢800年を超えるオオクスノキは五島随一のパワースポット!

ひときわ大きなクスノキが、この庭のシンボルツリー。樹齢はなんと840年ほど!840年前って……日本は何時代⁉五島はどんな町だったんだろう⁉
そんな前からずっとこの地で人々の暮らしを見てきたなんて。途方もない時間を超えて、ここに立つオオクスノキに感動せずにはいられません。案内の方が、「パワースポットとして抱きつく方もいらっしゃいますよ」とおっしゃっていたので、わたしも失礼してハグをしてきました。
これまで五島家をずっと見守ってきたこの木。現在も当主が城跡の土地を所有しているのは、全国でもこの福江城だけだそう(これにもびっくり!)で、もしかしたら、それもこのご神木のおかげかもしれませんね。この池、「心」の形をしているので、「心字が池」と言うそう。中島は、縁起のいい亀を模して作られています。ほかにもオオタニワタリなど南方系の植物や、中国からやってきた金明竹、井戸や抜け穴、五重塔など見応え抜群です。
庭園散策では、鯉の餌やりもできますよ(餌は別料金)。日本庭園内をじっくり歩いていると、自然ととても穏やかな気持ちになります。

吉永小百合さんも訪問!贅を尽くした屋敷内をめぐる

庭園を見た後、屋敷の玄関の木槌を三度叩くと、案内の方が出てきてくれます。(これもとても新鮮な体験!)
屋敷内の欄干や釘隠には、梅やうさぎ、亀の模様があしらわれていて、どれも贅を尽くした装飾。障子の格子は縁起のいい「七・五・三」になっていたり、畳間を区切れるよう敷居が移動式になっていたり、と工夫や芸術があちこちにあります。亀の間の壁紙は、当時の流行でもあった雪の結晶模様になっていて、かわいい。実は、当時の五島は積もるぐらい雪が降っていたそうですよ。ほかにも、五島から参勤交代に向かう時の話や、キリシタンの当主の話、中庭側に窓をつけた理由についてなど興味深い話をたくさん聞くことができます。時代に翻弄されながらも、自費で城跡の土地を買い戻したストーリーなどを聞いていると、まるで五島を舞台にした映画や時代劇を見ているみたい!
日本のいちばん端っこの離島に、これほどすばらしい日本庭園と贅を尽くしたお屋敷が残されているなんて、歴史や文化に関心のある方にはもちろん、そうでない方にもきっと楽しいスポットなので、ぜひ訪れてみてくださいね。

「産直市場 五島がうまい」で五島の美味しいをお買い上げ!

今晩の宿「菜を」は一棟貸しの別荘スタイル。ホテルと違い、キッチンと調理器具があるのが魅力。
そんな宿に泊まるんだから、今回は五島の食材で晩ご飯にしましょう。
やってきたのは、JAごとうが運営するスーパーマーケット「産直市場 五島がうまい」。店内は、お土産や地場産品、とれたて野菜やお魚、お肉に加工品など充実した品揃えです。お店のおすすめは「五島牛」。お肉屋さんのカウンターで、五島牛のホルモンとカルビを注文しました。五島牛ホルモンは、産地だからこその安さと新鮮さなので、ぜひ食べてみてくださいね!(いろいろな部位が入っているのも嬉しいポイント!)ほかにも、新鮮なとれたて野菜と、揚げるだけのヒラスフライ、カンパチの柵、五島うどんの乾麺を購入しました。
お土産もたくさん置いているので、ホテル滞在の方にもぜひ訪れてほしいスーパーです!

大瀬埼灯台の息を呑むサンセットを思い出に

太陽が沈む前に、五島観光で絶対に外せない大瀬埼灯台へ。
大瀬埼灯台は福江島のいちばん西の端にあり、「菜を」のある堤町からは車で片道1時間弱の道のり。それでも、時間に余裕があるならぜひ訪れてみてほしい!
ちょうど到着は、夕日が見える時間帯。大海原に向かって立つ灯台と、その向こうに落ちる太陽。この絶景、ぜひその目で見てほしいな。シルエットになって浮かび上がる灯台が、どこかクロス(十字架)のようにも見えて、この地とリンクします。空には雲が「心」の字を描いていて、お昼に見た心字が池を思い出しながら…。
五島の空と太陽がとても感動的な風景を見せてくれました。心にじーんと残るこの風景をお土産に、宿へ。

快適さと伝統が組み合わさった極上一棟貸し宿「菜を」へ

「菜を」は、築100年を超える古民家を改修した建物。玄関は土間を活かしたつくりで、まるで京都にありそうな洗練されたおしゃれな雰囲気。室内は、白の塗り壁と明るい色の床板が出迎えてくれ、古民家とは思えないほど部屋全体が明るく、吹き抜けになった天井はとても開放的。ダイニングテーブルや古箪笥などの古物が今と昔をつないでくれているみたいで、落ち着きあるこの宿によく合っています。照明はどれもとても凝っていておしゃれ。オレンジの柔らかな光が、ロウソクや灯ろうの光のようで、この建物の昔の暮らしを連想させます。
昼間に見た五島氏庭園隠殿屋敷のような意匠を凝らした建物で自然を愛でる暮らしが、ここ「菜を」で体験できるんだあ…と、感動と驚きがとまりません。(「菜を」に泊まる際は、やっぱり五島氏庭園はマストかな…!)敷地内には、「菜を」のオーナー・有川さんのご自宅もあるので、いざという時も安心。有川さんのわんちゃん「ビスコ」にも癒されます。

「菜を」で五島食材をたっぷり使った夕食に舌つづみ

「産直市場 五島がうまい」で購入した食材で、夕食作りへ。素敵な器たちを前に盛り付けも気合が入り、気分は割烹カマサキです。笑 
ヒラスのフライは揚げるだけ。カンパチの柵は、半分お刺身、半分カルパッチョに。ホルモンとカルビは焼くだけ。(買うときに、味付きホルモンを選んでおけば焼くだけでおいしい)新鮮な五島の野菜は、塩胡椒でソテーしただけ。と、どれも「だけ」「だけ」尽くしだけど、これでいいんです。有川さんが「五島うどんを買ったなら、地獄炊き用に」と持ってきてくれた土鍋とうどんすくい、生卵にアゴ出汁つゆに薬味。贅沢な五島尽くしの食卓になりました。もちろん外食するのもいいけれど、料理してからでないとわからないその土地の良さもありますよね。
朝に採れた五島の野菜は、すっごく元気でみずみずしくて、いつか聞いた「おいしい料理をつくるにはまず新鮮なものをつかうこと」という言葉が思い出されます。お刺身もカルパッチョも、ホルモンもカルビも、どれも新鮮で臭みも全くなく、ほんとうにおいしかった。五島うどんは細くてつるつるしてるので、うどんすくいがいい。(実用的な民芸、すばらしい!)めんつゆととき卵にくぐらせると、口の中で釜玉うどんが完成して、とってもおいしい!こんなにたくさん食べれるかな?と思いながら、いつも通り二人で完食しました。おいしい五島の食に乾杯する夜でした。
(※地獄炊きとは…鍋で湯がいた五島うどんをそのまま食べる料理。つけだれは、アゴ出汁つゆに生卵がスタンダード。今回は薬味にネギと鰹節を準備してもらいました。)

一棟貸し宿でゆっくり五島の暮らしをたのしむ

すてきなお風呂に入って、疲れを流したら寝室のあるロフトへ。昔ながらの綿100パーセントのお布団はあたたかくて、やさしい肌触り。寝室は、天井がすこし低いので、秘密基地っぽくて落ち着きます。枕元の窓からは、朝日が室内へきれいに差すのだそう。(残念ながら翌朝は曇りでした…)
古民家一棟貸しの「菜を」に宿泊するなら、夜や朝は、ゆっくり室内や周辺で過ごすのがおすすめです。ふらり周囲を散歩して、ここで暮らしているような地元に帰ってきたような感覚をあじわうと、五島がどんどん特別な場所になっていきます。「菜を」の室内には、五島や建築についてなどの本も置かれているので、読書もおすすめ。わたしは五島の風や鳥の音を聞きながら、かるくパソコン作業。
一泊じゃ全然足りなくて、この宿に何泊もした〜い!と後ろ髪引かれる思いでチェックアウトの時間に。レセプションの机の天板は、なんと古民家改装時に出てきたものなんだとか。こうやって机となって日の目を見て、この板もうれしいだろうな。ひとつひとつの決断を大切にするという大事なことに気づかされるよう。
レセプションには、ゆくゆく五島のお土産などをのグロサリーを置きたいとのこと。今後もとてもたのしみです。

ほっとリラックス!実家のような「ソトノマ」で朝食を

朝食は、「菜を」のオーナー・有川さんのおすすめですぐ近くにあるソトノマへ。
ソトノマの朝ごはんは、卵ごはんセットかトーストセットのどちらかを選ぶスタイル。パンは、大阪の食パン工房ラミのものを取り寄せているというこだわり!トーストは、サンドイッチ・ピザ・ハニーのいずれかに変更もできるそうです。わたしは、シンプルにパンの美味しさをあじわいたくて通常のバタートーストにしました。ふわふわやわらかくて、とってもおいしい!ハムエッグと付け合わせのおかずも、真ごころのこもった味でおいしかったです。卵ごはんは、ダイレクトに卵をご飯に落としていただきます。副菜もふくめ、バランスの取れた朝ごはんに元気が出ます。
ソトノマでは、五島のお土産も売っているので、そちらもチェック。わたし(ポストカード好き)は、五島名物バラモン凧のポストカードを購入しました!
(「菜を」に宿泊の方でソトノマの朝食を希望の方は、前日までに「菜を」オーナーさんへ伝えておくとスムーズです。)

穴場スポット「明人堂」で五島の文化の奥深さを知る

明人堂は、明国の貿易商人・王直が航海の安全を祈願して建てたとされている廟。現在の明人堂は、1999年に改築されたもので、石は中国から取り寄せ、職人も中国から招いたそうです。
街中にポツンと現れる明人堂は、そこだけ急に国が違うみたい。建物のつくりも色使いも、日本ではあまり見慣れず興味深い。どことなくベトナムのような雰囲気もあります。日本のはしっこにある五島が、これほど多文化が混ざり合う場所だったとは。あらたな発見ができるのが、旅の醍醐味ですね。
伝統的な日本文化やキリスト教、そして古くからの中国との交易などさまざまな文化が重なり合う奥深い五島。これは、海水浴シーズン以外も五島にまた来たくなっちゃうな。
みなさんも、ぜひ五島の文化と暮らしに触れる旅をしてみませんか?あ、そのときの宿泊はもちろん、一棟貸しの「菜を」で!

この記事を書いた人

カマサキカマサキ 
#ナガサキタビブ 部員(公式ライター)

メジャーどころからニッチな穴場までご紹介します!

長崎市琴海在住の主婦ブロガー。結婚を機に長崎県へ引っ越してきました。趣味はDIY、園芸、料理、登山・野山散策など。見逃されがちな「いい!」を県外出身者目線で発信します。
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